top of page
0329SHAKYOU_0059.jpg

ロドリゲス 慧海

​職種:地域福祉コーディネーター(初任者研修)

海士町との出会い:隠岐島前高校の島留学
社協への入職:2年目

(2024年4月現在)

あらゆる人のためにある福祉の仕事

海士町との出会いは、中学3年生の12月にさかのぼります。母からの誘いがあって軽い気持ちで参加した島根県のUIターンのイベント。

島留学を行っている島前高校の当時の校長先生から「ぜひ、1回見学においでよ」と声をかけてもらったことで、一週間後には島の見学に。島留学の立ち上げにかかわった方などにも話を伺う中で、大人たちの本気の熱量に圧倒されて島留学を決めました。

高校の課題解決型授業を通じて社会課題を意識していきましたが、その中でも中学の頃の祖父の介護や、障害のある方の作業所での職業体験での経験から、特に福祉について課題意識を持っていました。

ここで働く決め手は事務局長の言葉です。社会福祉協議会のイメージを聞かれて自分のこれまでの人生であまりかかわったことがないと答えたら「僕もだよ。だからこそ、何でもできるし、自分で町を歩いて課題を見つけてつくっていくなんでも屋さんだよ」と。

 

言葉を交わしていくうちに、弱者のためだけに福祉はあるのではなくて、あらゆる人のために福祉があるという考えが自分の課題意識とも通じていて。おもしろそうだなと思い就職を決めました。

社協ロド1.jpg

「明日も来るね!」日常を彩る活動をつくる

今、私は「男性の居場所づくり」に力を入れています。

町民のお住まいを訪問させていただく地区調査を進めているのですが、ご本人に話を伺い、診療所や民生委員の方にも聞き取りする中で、ご本人には困りごとでなくても、できなくなっていることや、それにより生活が狭められていることに気づきました。特に、移動できず活動範囲が限定されることで、交流も乏しくなっている島の高齢男性の姿が見えてきました。

そこで元漁師も多いことから、ロープワークを私たちが習うというイベントを始めに企画しました。そこで参加者と話していると「昔は麻雀をよくやっていた」という声が多く聞かれて、イベントとは別に、日常の活動として継続できる麻雀企画へと発展していきました。

 

事業化で意識しているのは、そこで生活される方のために細く長く小さくても継続していけること。1回目の麻雀会を終えると「明日も来るね!」との皆さんの声に、急いで次を企画することに。定期的に実施することをお伝えしたら「どんどん誘って!」と言っていただけて、とても嬉しかったですね。

様々なかかわりの中で、いろんな面の自分に気づく

プライベートでは、コミュニティを複数持つようにしています。同じ人間関係では気疲れしてしまうこともあるので別の視点からアドバイスをもらったり、他愛ない話をしたりすることで、気持ちが軽くなり、新しい出会いや地域を知るきっかけにもなります。

最近は民謡サークルに入り、文化祭で踊りを披露しました。入会当初は知らない人だらけでしたが、今では仲間から様々な場所に誘ってもらったり、毎週集まって練習をしたりするのがリフレッシュになっています。

一方で、独りの時間も大切にしています。皆でいる時間と同じように独りでいることで満たされる心もあると感じます。司書さんにお勧めされた本を読んだり、たまの贅沢に町内のベイクショップでお菓子を買ってゆっくり映画を観たり、街灯の少ない町内を月明かりを頼りに夜の散歩をしたり…。東京ではなかなかなかった、ゆったりとした時間の使い方をするようになりました。

町の人のための挑戦、一緒にしてみませんか?

私たちが働く場所は、在宅サービスなど他事業部の皆さんともフラットなフロアです。そのため、いつも気にかけていてくれる雰囲気がありますし、協力を仰ぎたいときにも「この話ならあの人の聞くといいよ」と快く繋いでくれるなど、前向きにかかわってくれる様子があります。

失敗したときにも「そんなこともあるよ!次があるから大丈夫」と、小さな失敗に思わせてくれるフォローや、失敗することもちゃんとさせてくれる職場です。いつも町の人のためになるように新しいことに挑戦するという共通理解があって取り組んでいるので、前向きな空気感につながっているんだと思います。

bottom of page